IPO投資を10銘柄以上試してやめた話|手間の割に合わないと感じた理由

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※当記事の情報は投資助言を目的としたものではありません。投資はご自身の判断と責任で行ってください。

「IPO投資って当たれば大きいって聞くけど、実際どうなの?」

「複数口座を開けば当選確率が上がるって本当?」

16口座・約1,000回の申込作業を2年間やり続けた実体験で答えます。結論:やめました。

この記事の結論
2年間・約1,000回の申込作業で利益47万円。
手間と機会損失を考えると、割に合わなかった。

16社口座開設
当選7回
利益合計47.6万円
目次

IPO投資とは何か

IPO(新規株式公開)とは、未上場の企業が株式市場に上場する際に、一般投資家向けに株式を販売することです。上場直後に株価が公募価格を大きく上回るケースが多く、当選すれば初値売りで利益を得やすいとされています。

ステップ 内容
①ブックビルディング 購入希望価格と株数を証券会社に申し込む
②抽選 応募者多数の場合は抽選で当選者を決定
③購入 当選した場合、公募価格で株を購入
④上場・売却 上場初日に売却して利益を確定するのが基本

私のIPO投資の実態

当選確率を上げるために16社の口座を開設した

IPOは複数の証券会社から応募することで当選確率が上がります。私は当時、以下の16社に口座を開設して応募していました。

開設した16社の証券会社
SBI証券 / 楽天証券 / 野村証券 / 大和証券 / SMBC日興証券 / マネックス証券 / 松井証券 / カブドットコム証券 / 岩井コスモ証券 / みずほ証券 / 三菱モルガン・スタンレー証券 / 東海東京証券 / 岡三オンライン証券 / ライブスター証券 / いちよし証券 / HS証券

ただし全銘柄に全社から応募できるわけではなく、各銘柄の幹事証券会社が限られています。感覚的には1銘柄あたり平均5〜6社から応募していました。

申込作業の実態

2015年:97社上場 → ほとんどに応募
2016年:92社上場 → ほとんどに応募
合計約180銘柄 × 平均5〜6社 = 延べ約1,000回の申込作業

さらに各口座に応募資金を振り分ける作業も毎回発生します。銘柄ごとに申込期間・公募価格・当選株数が異なるため、資金管理だけでもかなりの手間でした。毎回の申込には「銘柄調査 → 各口座へのログイン → ブックビルディング申込 → 資金移動」という工程があり、これを約2年間繰り返しました。

2年間の当選実績と損益

2015年の当選実績

銘柄 公募価格 幹事 初値 損益
ヘルスケア&メディカル投資法人(3455) 110,000円 日興 170,000円 +60,000円
モバイルファクトリー(3912) 1,410円×100株 SBI 2,812円 +140,200円
イトクロ(6049) 1,930円×200株 SBI 2,010円 +16,000円
ラクト・ジャパン(3139) 1,400円×100株 野村 1,400円 ±0円
2015年合計 +216,200円

2016年の当選実績

銘柄 公募価格 幹事 初値 損益
LINE(3938) 3,300円×100株 野村 4,900円 +160,000円
JR九州(9142) 2,600円×100株 野村 3,100円 +50,000円
JR九州(9142) 2,600円×100株 SMBC日興 3,100円 +50,000円
2016年合計 +260,000円

2年間の総括

項目 数値
応募銘柄数(概算) 約180銘柄
延べ申込作業数(概算) 約1,000回
当選回数 7回(JR九州は2口座から当選)
利益合計 476,200円
実質的な当選確率 約4%(銘柄ベース)

2015〜2016年と最近のIPO環境の比較

私がIPO投資に取り組んでいた2015〜2016年は、IPOの初値が公募価格を大きく上回る銘柄が多い時代でした。しかし最近はその旨味が明らかに薄れています。

指標 2015年 2025年
上場社数 97社 65社
初値が公募価格を上回った割合 約86%(84勝11敗) 約82%(53勝10敗2分)
初値2倍以上の銘柄 28社 5社
上昇率トップ +433%(ロゼッタ) +約330%(フラー)

勝率だけ見ると2025年も約82%と悪くありません。しかし「2倍以上になる銘柄がわずか5社」という点が当時との大きな違いです。2015年は私が当選したモバイルファクトリーでも初値が約2倍、さらに+433%のロゼッタのような銘柄も複数ありました。当時は「当たれば大きい」という状況でしたが、現在は上場社数も減り、大きな上昇が期待しにくくなっています。

「800万円の待機資金」をインデックス投資に回していたら?

当選確率を上げるため、16口座それぞれに約50万円ずつ資金を入れておく必要がありました。つまり約800万円がIPO待機資金として常に拘束されていた状態です。

パターン①:実際の2015〜2016年のリターンで計算

S&P500リターン S&P500資産額 オルカンリターン オルカン資産額
投資開始 800万円 800万円
2015年末 +0.7% 約806万円 -7.5% 約740万円
2016年末 +9.5% 約882万円 -0.9% 約733万円
2年間の損益 +約82万円 -約67万円

パターン②:長期平均リターン(年率)で計算

投資先 年率平均 2年後の資産額 2年間の利益
IPO投資(実績) +約48万円
S&P500(長期平均) 約9.8% 約964万円 +約164万円
オルカン(長期平均) 約7.5% 約924万円 +約124万円
約1,000回の作業をして+48万円 vs 何もせずに+124〜164万円(長期平均)。
時間と労力を考えると、コスパは明らかにインデックス投資が上です。

IPO投資をやめた4つの理由

2年間・約1,000回の申込をして辿り着いた結論

1
約1,000回の申込作業は想像以上に重労働だった

毎回の申込には「銘柄調査 → 各口座へのログイン → ブックビルディング申込 → 資金移動」という工程があります。これを2年間・約1,000回繰り返しました。インデックス投資の「設定したら放置」というスタイルとは真逆の手間です。

2
当選しても損益ゼロの銘柄もある

2015年に当選したラクト・ジャパンは初値が公募価格と同じで損益ゼロでした。当選すれば必ず利益が出るわけではなく、さらに落選時は申込作業だけして利益ゼロ。この「作業の報われなさ」が積み重なります。

3
IPO環境が変わり旨味が薄れた

2015〜2016年は初値2倍以上の銘柄が28社ありましたが、2025年は5社。上場社数も97社→65社に減少。同じ手間をかけても期待できるリターンが明らかに減っています。

4
インデックス投資に集中したかった

個別株・レバレッジETFの失敗を経て、シンプルに続けられる投資に絞ることにしました。IPO投資は面白みはありますが、「手間をかけずに資産形成する」という方針とは合いませんでした。

まとめ:IPO投資は「割に合わなかった」

  1. 16社口座開設・約1,000回の申込作業で2年間の利益は476,200円(当選7回)
  2. 同じ期間に800万円をS&P500に投入していた場合、長期平均では+164万円(作業ゼロ)
  3. 2025年はIPO市場が縮小し、大型上昇銘柄が大幅に減少
  4. 「コツコツ申し込める・複数口座の管理が苦にならない」という人には合うかもしれないが、私には合わなかった

500万円を溶かした経験から言えるのは、「手間のかかる投資」より「続けられる仕組み」の方が最終的に資産は増えるということです。

→ 私がインデックス投資だけにした理由は「私がインデックス投資だけにした理由」で詳しく書いています。

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最後まで読んでいただきありがとうございました。

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この記事を書いた人

42歳のITエンジニア。投資で累計500万円の損失を経験後、
インデックス投資と倹約で金融資産4,500万円を達成。
失敗談と資産形成の記録を発信しています。

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