キオクシアを買わなかった理由|342万円溶かした私の10%ルール

キオクシアを買わなかった理由|342万円溶かした私の10%ルール
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キオクシアの株価が大きく動いたニュース、目にした方も多いのではないでしょうか。上場来高値をつけたと思ったら、そこから半値近くまで下がり、また戻して、また大きく下がる。値動きの激しさに、見ているだけでドキドキした人もいると思います。

実は私がキオクシアを知った時、株価はもうかなり上がっていました。正直に言うと、2016年の私だったら、まさにこのタイミングで飛びついていたと思います。「今からでも間に合うかも」「乗り遅れたくない」と。

でも今回は、買おうとは思いませんでした。とはいえ、テーマ株に惹かれる気持ちが消えたわけではありません。実は今も、ちょっとだけ「浮気」しています。この記事では、そのあたりの本音も含めて書いてみます。

話題の株を見ると、つい買いたくなってしまう

インデックス投資が正しいのは分かっているけど、地味で物足りない

急騰している株を見ると「自分だけ置いていかれている」気がする

その気持ち、500万円以上失った今の私にもあります。だから私は「気持ちを消す」のではなく「枠に閉じ込める」ことにしました。

この記事の結論
話題株に惹かれる気持ちは消えない。
だから「枠」の中に閉じ込める

オルカン・S&P500以外は合計で総資産の10%以内
1社ではなく分散されたもの
信用取引・レバレッジは使わない

先に書いておくと、この記事はキオクシアが良い・悪いという話ではありません。今後の株価を予想するつもりもありません。話題の株に心が揺れる自分と、どう付き合っているか。その記録です。

目次

キオクシアを知った時、株価はもう上がっていた

まず、今年のキオクシアの値動きを事実だけ整理しておきます。

時期株価の動き(10/1株式分割後の価格換算)
6月22日上場来高値 37,566円
7月17日17,370円(高値から約-45%)
7月28日12,793円(終値)
9月上旬15,000〜20,000円あたりまで戻す
10月20日13,140

出典:日経QUICK、Business Insider Japan、楽天証券(トウシル)

数カ月の間に、高値から半分になり、戻し、また1日で1割以上動く。数字だけ並べても、相当に激しい値動きだったことが分かります。

私がキオクシアの名前をよく目にするようになった頃には、株価はすでにかなり上がっていました。そして、この「知った時にはもう上がっている」という状況は、2016年に私が個別株に飛びついた時とまったく同じでした。

ただ、誤解のないように書いておきます。私は下落を見抜いていたわけではありません。今回は「知った時点でもう急騰していたから、買おうと思わなかった」。本当にそれだけの話です。もし株価がまだ上がる前に知っていたら、心が揺れていた可能性は十分あります。

なぜ昔の私は”話題の株”に飛びついたのか

今でこそ「枠」の話をしていますが、昔の私はまったく逆でした。話題になっている株、夢のある会社に、何も考えずに大金を入れていました。

サイバーダイン:総資産1,200万円の約3分の1を「夢のある会社」に入れた

2016年、私はサイバーダインを約2,000円で買いました。投入した金額は約404万円。当時の総資産は約1,200万円だったので、たった1銘柄に総資産の約3分の1を入れていたことになります。

「夢のある会社だ」「この会社は伸びるはずだ」と思い込んでいました。でも株価は思うようには動かず、最終的に342万円の損失になりました。今振り返ると、問題は銘柄選びそのものより、「1社にこれだけの割合を入れたこと」だったと思っています。

詳しい経緯はこちらに書いています:個別株で342万円を溶かした体験談

さくらインターネット:「乗り遅れたくない」で買い、感情で売った

同じ2016年、さくらインターネットも買っています。こちらはまさにFOMO(取り残される恐怖)でした。株価が上がっているのを見て「今買わないと置いていかれる」と焦り、1,931円で800株、約154万円分を購入しました。

その後、株価が下がるのに耐えられなくなり、58万円の損失で売却。ところが、売ったあと株価は10倍になりました。焦って買い、怖くなって売る。感情で売買すると、こういうことが起きるんだと身をもって知りました。

そのときの話はこちら:さくらインターネット株を高値掴みした体験談

どちらの失敗も、きっかけは「話題になっている」「上がっている」という空気でした。キオクシアを知った時に感じたのも、まさにあの頃と同じ空気です。

個人が”話題”を知る頃には、もう相場は動いている

急騰→ニュース→SNS→「乗り遅れ」の焦り

私の経験では、話題の株を知るまでの流れはだいたいこうでした。まず株価が大きく上がる。それがニュースになる。SNSで「〇〇がすごい」「まだ上がる」という投稿が増える。そして、それを見た自分が「乗り遅れた」と焦り始める。

つまり、私のような普通の会社員が「話題の株」として知る頃には、すでに株価は大きく動いた後であることが多いんです。サイバーダインもさくらインターネットも、私が知ったのはそういうタイミングでした。

もちろん、そこからさらに上がることもあります。さくらインターネットは実際にそうでした。だからこそ「上がった後だから買うな」と言い切るつもりはありません。ただ、私自身はそのタイミングで冷静な判断ができなかった。それが問題でした。

危ないのは銘柄ではなく「集中」と「借金」

失敗を振り返って思うのは、怖いのは特定の銘柄そのものより、「集中」と「借りたお金・倍率で賭けること」だということです。

2016年の失敗は、1銘柄への集中でした。そしてもうひとつ、私はレバレッジでも痛い目を見ています。日経平均の値動きの2倍程度を目指す日経レバレッジETFで、112万円の損失を出しました。値動きが大きくなる分、下がった時のダメージも大きくなります。

そのときの話:レバレッジETFで112万円失った話

なお、信用取引について、私は経験がありません。なのでここは体験ではなく、あくまで私の意見です。レバレッジETFで112万円失った経験から考えると、借りたお金で、しかも値動きの激しい銘柄に賭けるのは、私には耐えられないと思います。

実際、キオクシアの株価が10万円(株式分割前価格)を超えたあたりから、後から相場に気づいた個人投資家が信用取引で買い向かったという分析もあります(出典:三ツ谷誠「キオクシア株1か月で7割安の大暴落…」livedoorニュース)。信用取引は元手の約3.3倍まで取引できる仕組みです。値動きが激しい銘柄ほど、借りたお金で買った場合の影響は大きくなりやすい。これは銘柄の良し悪しとは別の話だと私は考えています。

テーマ株が気になった時の、今の私のルール

こうした失敗を経て、今の私は3つのルールを決めています。どれも「気持ちを抑え込む」ためではなく、「気持ちが暴れても大きな傷にならない」ためのルールです。

ルール①:オルカン・S&P500以外は、全部まとめて総資産の10%以内

私の資産の中心は、オルカン(全世界株式)とS&P500のインデックス投資です。それ以外のもの、つまりテーマ型の投資信託やETFなどは、全部まとめて総資産(現金込み)の10%以内と決めています。

比較中身総資産に対する割合
2016年の私サイバーダイン1銘柄に約404万円(総資産 約1,200万円)約3分の1
今の私オルカン・S&P500以外の合計で約500万円(総資産 約5,000万円)約10%(上限ちょうど)

2016年は1銘柄だけで約3分の1。今はオルカン・S&P500以外を全部足しても約10%です。金額だけ見ると今のほうが大きいですが、資産全体に対する重さはまったく違います。仮にこの10%の部分が大きく下がっても、資産全体が崩れることはない。そう思えるからこそ、落ち着いていられます。

総資産5,000万円までの道のりはこちら:会社員の私の資産5,000万円の記録

ルール②:1社ではなく、分散されたものを選ぶ

テーマに乗りたくなった時も、1社の個別株ではなく、複数の銘柄に分散されたものを選ぶようにしています。たとえばNASDAQ100は約100銘柄で構成されているので、1社がつまずいても全体への影響は限られます。

一方で、正直に書いておくと、私が持っているFANG+は10銘柄だけで構成されていて、集中度はかなり高いです。「分散されたもの」と言いながら矛盾しているところもあると自覚しています。だからこそ、ルール①の「合計10%以内」という枠が大事だと思っています。

ルール③:信用取引・レバレッジは使わない

これは日経レバレッジETFでの112万円の損失から決めたルールです。自分のお金の範囲で、現物で買う。それなら、最悪の場合でも失うのは入れたお金まで。借金や倍率で損失が膨らむことはありません。

今の私のルール(まとめ)

1
オルカン・S&P500以外は合計10%以内

2016年は1銘柄に総資産の約3分の1を入れていた反省から

2
1社ではなく分散されたもの

1銘柄集中で342万円失った反省から

3
信用取引・レバレッジは使わない

日経レバレッジETFで112万円失った反省から

正直に言うと、今も”ちょっとだけ”浮気している

ここまでルールの話をしてきましたが、白状すると、私は今もインデックス一本ではありません。オルカン・S&P500以外に、次のようなものを持っています。

  • FANG+
  • NASDAQ100連動の投資信託
  • 米国高配当株ETF
  • 日経225連動ETF

これらを全部合わせると約500万円。総資産約5,000万円(現金込み)の約10%で、自分で決めた上限ちょうどです。「気づけば上限近くまで来ていた」というのが正直なところです。

高配当ETFを持ち続けている理由はこちら:高配当ETF(HDV・SPYD・VYM)を6年以上保有している理由

このうちFANG+とNASDAQ100は、1〜2年前から買い始めたもので、取得価格は合わせて約100万円です。

FANG+・NASDAQ100の損益(現時点までの実績)
FANG+ +14万円 / NASDAQ100 +8.5万円
取得価格は合計約100万円。あくまでこれまでの結果で、今後どうなるかは分かりません

今のところはプラスですが、これはたまたまこの1〜2年の相場がそうだっただけかもしれません。この数字を見て「テーマ型は儲かる」と考えるつもりはありませんし、今後もプラスが続くかどうかは私にも分かりません。

そして、買い増したくなったことも、正直あります。含み益が増えていくのを見ると、「もっと入れておけば」と思ってしまう。2016年の私と同じ気持ちが、ちゃんと顔を出すんです。

それでも踏みとどまれた理由は2つありました。ひとつは、広く分散されたインデックスが最も合理的だと、頭では理解しているから。もうひとつは、サテライト枠がすでに上限近くまで埋まっていたからです。枠がなければ、たぶん買い増していたと思います。

分散されたインデックスが一番効率的なのは分かっています。それでも、論理的に正しい選択に100%ベットできていない。500万円失った経験がある今でさえ、です。

情けない話ですが、これが本音です。だから私は、気持ちをゼロにしようとするのはやめました。ゼロにできないなら、暴れても大丈夫な範囲を先に決めておく。それが「10%の枠」です。

私にとって、個別株やテーマ株はあくまで暇つぶしです。もちろん、銘柄分析やトレンドを読む実力のある人は、個別株やテーマで攻めればいいと思います。実際にそれで成果を出している人もいるはずです。ただ、私にはその才能や能力がない。それは500万円を失って知りました。

コア・サテライトの考え方はこちらでも書いています:SpaceX IPOとコア・サテライト戦略の話

まとめ:惹かれる気持ちは、消すより枠に閉じ込める

  1. キオクシアを知った時、株価はすでに大きく上がっていた。今回は買おうと思わなかったが、下落を見抜いたわけではない
  2. 2016年はサイバーダイン1銘柄に総資産の約3分の1を入れ、342万円を失った。さくらインターネットでもFOMOで買い、58万円の損失で売った
  3. 怖いのは銘柄より「集中」と「借りたお金・倍率」。レバレッジETFでは112万円失った
  4. 今のルールは「オルカン・S&P500以外は合計10%以内」「分散されたもの」「信用取引・レバレッジなし」
  5. それでも今、上限ちょうどまで”浮気”している。惹かれる気持ちは500万円失った今も消えていない

キオクシアを買った人、今も持っている人を否定するつもりはまったくありません。分析して、納得して買っているなら、それはその人の判断です。これは、分析する力のない私が、自分を守るために作った線引きの話です。

500万円以上を失ったから、今のルールがあります。失敗はなかったことにできないけれど、次の失敗を小さくする設計には変えられる。私はそう思っています。

まずは「コア」から作るのがおすすめです

もし今、話題の株が気になっているなら、私なら順番を意識します。まずはNISAでインデックスの積立をしてコアを作る。サテライトは、そのあとで少額・現物で。コアがしっかりしていれば、サテライトで多少揺れても資産全体は崩れにくいと私は考えています。

ちなみに私がNISAの積立をしているのも、FANG+やNASDAQ100を買っているのも楽天証券です。SBI証券にも口座はありますが、こちらは昔買ったものを置いたままで、今メインで使っているのは楽天証券です。実際に使っている口座なので、紹介するならここだと思っています。口座開設の流れは楽天証券の口座開設方法にまとめています。

私も使っている楽天証券で、
まずはコアの積立から

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※本記事は筆者個人の経験と考えをまとめたもので、特定の銘柄・商品の購入を推奨するものではありません。投資は元本割れのリスクがあります。最終的な判断はご自身でお願いします。

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